家族からの指摘にドキッ!もしかして歯ぎしり?原因と対策で歯を守ろう
ある日、家族から「夜中にすごい歯ぎしりしてるよ!」と指摘を受けて、ハッとした経験はありませんか?自分では気づかない歯ぎしりは、睡眠中の無意識な行動だからこそ、どうすれば良いのか悩んでしまいますよね。放っておくと、歯や顎に大きな負担をかけ、様々なトラブルの原因になることも。
この記事では、歯ぎしりが起こる主な原因から、放置するリスク、そして今日からできる具体的な対策までを詳しく解説します。大切な歯を守り、家族も安眠できる快適な夜を取り戻すためのヒントがきっと見つかるはずです!
歯ぎしりって、どんな種類があるの?
一口に歯ぎしりといっても、実はいくつかの種類があります。自分はどのタイプか、家族に聞いてみたり、朝起きた時の自分の状態をチェックしてみましょう。
グライディング(歯をこすり合わせる):
「ギリギリ」「ゴリゴリ」と音がする、一般的にイメージされる歯ぎしりです。歯がすり減る原因になります。
クレンチング(歯を強く噛みしめる):
音は出ませんが、歯を強く噛みしめるタイプです。歯や顎への負担が大きく、肩こりや頭痛の原因にもなります。
タッピング(カチカチと歯を打ち鳴らす):
「カチカチ」と上下の歯をぶつけ合うタイプです。比較的少ないですが、歯に衝撃を与えます。
なぜ寝ている間に歯ぎしりをしてしまうの?主な原因とは
歯ぎしりの原因は一つではなく、いくつかの要因が複雑に絡み合っていることが多いと言われています。
1. ストレス
最も大きな原因の一つと考えられています。日中のストレスや精神的な緊張が、睡眠中に歯ぎしりという形で現れることがあります。ストレスが多い現代社会では、誰もが歯ぎしりのリスクを抱えていると言えるでしょう。
2. 噛み合わせの問題
歯並びが悪かったり、虫歯の治療などで入れた詰め物や被せ物(銀歯など)の高さが合っていなかったりすると、無意識に噛み合わせを調整しようとして歯ぎしりにつながることがあります。
3. 飲酒や喫煙
アルコールの摂取は睡眠の質を低下させ、歯ぎしりを誘発しやすくなると言われています。喫煙も、歯ぎしりのリスクを高める要因の一つです。
4. 逆流性食道炎などの病気
特定の病気が歯ぎしりを引き起こすこともあります。例えば、逆流性食道炎の症状(胃酸の逆流)を和らげようとして、無意識に歯を食いしばってしまうケースなどが報告されています。
5. 睡眠時無呼吸症候群
睡眠中に呼吸が止まる「睡眠時無呼吸症候群」の患者さんにも、歯ぎしりが多く見られることが知られています。呼吸を確保しようとすることで、顎に力が入ってしまうと考えられています。
6. 薬の副作用
一部の薬(抗うつ剤など)の副作用として、歯ぎしりが起こることもあります。
歯ぎしりを放置すると、こんなリスクが!
「少しくらい大丈夫でしょ?」と放置していると、様々なトラブルにつながる可能性があります。
歯の損傷:歯がすり減る(摩耗)、ひびが入る、最悪の場合割れてしまうこともあります。詰め物や被せ物が外れやすくなることも。
顎関節症:顎の関節に負担がかかり、口を開けにくい、顎が痛む、カクカク音がするといった症状が出ることがあります。
肩こり・頭痛:顎の周りの筋肉の緊張が、首や肩の筋肉に波及し、慢性的な肩こりや頭痛を引き起こすことがあります。
歯周病の悪化:歯ぎしりによって歯に過度な力が加わることで、歯周組織への負担が増え、歯周病を悪化させる可能性があります。
顔の歪み・エラの張り:特定の筋肉ばかり使うことで、顔の筋肉のバランスが崩れ、顔の歪みやエラが張る原因となることもあります。
今日からできる!歯ぎしりの対策方法
歯ぎしりを完全に止めるのは難しい場合もありますが、その影響を最小限に抑えるための対策は可能です。
1. 歯科医院を受診する(一番大切!)
家族に指摘されたり、朝起きた時に顎がだるい、歯が痛いなどの症状がある場合は、迷わず歯科医院を受診しましょう。
ナイトガード(マウスピース)の作成:最も一般的な治療法です。睡眠中に装着することで、歯への負担を軽減し、歯の摩耗を防ぎます。顎関節への負担も和らげることができます。オーダーメイドなので、自分の歯に合ったものが作れます。
噛み合わせの調整:歯科医師が噛み合わせをチェックし、必要に応じて歯を少し削ったり、詰め物・被せ物の調整を行ったりします。
歯周病治療など:歯周病が進行している場合は、その治療も並行して行います。
2. ストレスを上手に解消する
ストレスが原因の場合、根本的な解消が重要です。
リラックスできる時間を作る:入浴、アロマテラピー、瞑想、軽い運動など、自分に合ったリラックス方法を見つけましょう。
十分な睡眠をとる:質の良い睡眠は、心身の健康に不可欠です。寝る前のスマホ操作は控えめに。
趣味や運動で気分転換:体を動かしたり、好きなことに没頭したりすることで、ストレスを軽減できます。
3. 日常生活で意識すること
飲酒・喫煙を控える:特に寝る前のアルコールやカフェインの摂取は控えめにしましょう。
食事の改善:栄養バランスの取れた食事を心がけ、よく噛んで食べることを意識しましょう。
就寝前の習慣を見直す:寝る前にテレビやスマートフォンの画面を長時間見るのは避け、リラックスできる環境を整えましょう。
4. 意識的な噛みしめ癖を直す
日中に無意識に歯を食いしばる癖がある人もいます。
「唇を閉じて、歯を離す」を意識する:リラックスしている時は、上下の歯は触れていないのが自然な状態です。パソコン作業中や集中している時など、意識的に歯を離すように心がけましょう。
メモを貼る:デスクやパソコン画面など、よく目につく場所に「歯を離す」と書いたメモを貼っておくのも効果的です。
歯ぎしりは、放置すると大切な歯や顎に深刻なダメージを与える可能性があります。家族からの指摘をきっかけに、まずは自分の歯ぎしりの状態を知り、早めに歯科医院に相談することが何よりも重要です。
ご紹介した対策を実践して、歯ぎしりから歯を守り、心身ともに健やかな毎日を送ってくださいね。