ゾワッ!ムカデって本当に3000種類もいるの!?ムカデの驚きの世界と、似ている虫を見分けるポイント
蒸し暑くなる季節に家の中で見かけると、思わず「ゾワッ!」と身の毛がよだつムカデ。あの独特な見た目と素早い動きは、多くの人にとって苦手な存在ですよね。「ムカデって、何だか種類がたくさんいるって聞くけど、本当なの?」と感じる方もいるかもしれません。
実は、地球上には驚くほど多様なムカデの仲間が生息しているんです!今回は、そんなムカデの奥深い世界と、私たちの身近で見かけることのあるムカデの種類、そして「ムカデに似ているけど違う虫」を見分けるためのポイントを、詳しく解説していきます。ムカデの生態を知って、冷静に対処できるようになりましょう!
ムカデの基本を知ろう!その多様性と特徴
ムカデは、節足動物門多足亜門唇脚綱(しんきゃくこう)に属する生き物で、世界にはなんと約3000種類以上ものムカデがいると言われています。日本国内だけでも、多くの種類のムカデが生息しています。
ムカデの最大の特徴は、その名の通り「たくさんの脚」と、頭部のすぐ後ろにある「毒を持つ顎肢(がくし)」です。この顎肢から毒を注入し、獲物を捕らえたり、身を守ったりします。
日本でよく見かけるムカデの種類
日本では、特に以下の種類のムカデが屋内外でよく見られます。
オオムカデの仲間(トビズムカデ、アオズムカデなど):
特徴: 体長は10cm〜20cmを超えるものもいる大型のムカデ。黒っぽい体に赤やオレンジの頭を持つ種類(トビズムカデ)や、青緑がかった種類(アオズムカデ)などがいます。
生態: 肉食性で、ゴキブリなどの昆虫やクモなどを捕食します。動きが非常に素早く、夜行性です。
注意点: 毒性が強く、噛まれると激しい痛みや腫れを引き起こすことがあります。刺された場合は、すぐに医療機関を受診しましょう。
ゲジゲジ(ゲジ):
特徴: 体長は2cm〜5cm程度ですが、非常に長く細い脚が多数あり、その見た目から「気持ち悪い」と感じる人も多いかもしれません。
生態: 家の中に現れることがありますが、実はゴキブリやハエ、クモなどを捕食してくれる益虫です。人間を積極的に噛むことはほとんどありません。
注意点: 毒は持っていますが、人間が噛まれることは稀で、もし噛まれても軽度な症状で済むことが多いです。見た目に反して臆病な性格です。
イッスンムカデの仲間:
特徴: 体長は数センチ程度の小型のムカデ。土の中や石の下など、湿気の多い場所に生息しています。
生態: 小さな昆虫やミミズなどを捕食します。
注意点: 人間を噛むことは滅多になく、毒性も弱いとされていますが、触らないようにしましょう。
ムカデに「似ているけど違う虫」を見分けるポイント
ムカデに似た見た目の虫はいくつかおり、混同されがちです。それぞれの特徴を知って、正しく見分けましょう。
1. ヤスデ
見た目: ムカデに似て細長い体でたくさんの脚がありますが、ムカデよりも胴体が丸く、脚の動きがゆっくりしています。体の節ごとに2対(4本)の脚が生えているのが特徴です。ムカデは1対(2本)です。
生態: 基本的に落ち葉や腐った植物などを食べる**草食性(腐食性)**で、毒は持ちません。身の危険を感じると丸まる習性があります。刺激臭を出す種類もいますが、人間を噛むことはありません。
注意点: 大量発生することがありますが、人体に直接的な害はありません。
2. ゲジゲジ(ゲジ)
先ほどムカデの種類として挙げましたが、その見た目からヤスデや他の虫と間違われることが多いです。
見た目: 非常に長い脚が特徴的で、体長以上に大きく見えます。
生態: ムカデの仲間で肉食性です。家の中の害虫を食べてくれるため、基本的には益虫とされています。
注意点: 噛まれることは稀ですが、万が一噛まれるとムカデに近い痛みが生じる可能性があります。
3. ジムカデ
見た目: ムカデの一種ですが、非常に細長く、色が薄いものが多く、土の中に生息しています。ムカデほど目立つ脚ではありません。
生態: 土の中にいて、小さな昆虫やミミズを食べます。
注意点: 基本的に人間と遭遇することは少なく、毒性も弱いですが、素手で触らないようにしましょう。
ムカデに出会ってしまった時の対処法
もしムカデを家の中で見つけても、慌てずに冷静に対処することが大切です。
刺激しない:
ムカデは刺激すると噛みついてくることがあります。慌てて手で払ったりせず、距離を取りましょう。
熱湯をかける:
ムカデは熱に弱いです。熱湯(50℃以上)をかけると駆除できます。ただし、熱湯で床材や家具を傷めないよう注意が必要です。
市販の殺虫剤を使用する:
ムカデ専用の殺虫剤や、ゴキブリ用などの速効性のある殺虫スプレーも効果的です。直接噴射して駆除しましょう。
新聞紙などで捕獲する:
新聞紙や厚紙などを丸めて、ムカデをそっと捕獲し、外に出すか、袋に入れて処分します。素手で触るのは避け、必ず手袋などを使用しましょう。
掃除機で吸い取る:
掃除機で吸い取ることも可能ですが、吸い込んだムカデが生きている可能性もあるため、吸い取った後はすぐにゴミパックを処分するなど対策が必要です。
ムカデを寄せ付けないための予防策
家の中にムカデを入れないための予防策も重要です。
家の周りの清掃:
落ち葉、枯れ草、石、木の板などはムカデの隠れ家になります。家の周囲をきれいに掃除し、隠れる場所をなくしましょう。
湿気対策:
ムカデは湿気を好みます。床下の換気を良くしたり、室内の湿気を除去したりすることで、ムカデが住みにくい環境になります。
侵入経路を塞ぐ:
玄関や窓の隙間、換気扇、排水溝など、ムカデの侵入経路になりそうな場所は、網戸の破れを直したり、隙間テープを使ったりして塞ぎましょう。
殺虫剤の定期的な散布:
家の基礎周りや玄関の隙間などに、ムカデ忌避効果のある殺虫剤を定期的に散布するのも効果的です。
まとめ:ムカデを知り、冷静に対処する
ムカデは多様な種類がいますが、その生態や特徴、そして似ている虫との違いを知ることで、必要以上に恐れることなく冷静に対処できるようになります。
万が一噛まれた場合はすぐに医療機関を受診する、という基本を忘れずに、予防策を講じることで、ムカデの侵入を減らし、快適な生活空間を保つことができます。
ムカデとの遭遇を減らし、安心して過ごせる家づくりを目指しましょう!