トイレで歯磨きはアリ?ナシ?気になる衛生面と避けるべきリスク
「時間がないから」「ついでに」と、ついついトイレで歯磨きをしてしまうこと、ありませんか?しかし、「トイレで歯磨きって気持ち悪い?」「衛生的にはどうなの?」と疑問に感じる方もいるでしょう。
結論から言うと、トイレでの歯磨きは、**衛生面でのリスクがゼロではありません。**特に気をつけたいポイントや、どうしても避けられない場合の注意点を知っておくことが大切です。
トイレで歯磨きが「気持ち悪い」「汚い」と感じる理由
トイレで歯磨きをすることに抵抗がある人が多いのは、主に以下の理由からです。
- 目に見えない雑菌の存在: トイレは、目に見えなくても、多くの雑菌が存在する空間です。特に、水を流すたびに目には見えない微細な水滴が空気中に飛び散り、床や壁、そして歯ブラシにも付着する可能性があります。
- 便器からの距離: 歯磨きをする場所と便器との距離が近いことが多く、衛生的な不安を感じさせます。
- 心理的な抵抗: トイレは排泄をする場所という認識が強く、その場所で口に入れる歯ブラシを使うことに心理的な抵抗を感じる人がほとんどです。
トイレで歯磨きをするリスク
具体的に、トイレで歯磨きをすることにはどのようなリスクがあるのでしょうか。
1. 雑菌が付着するリスク
トイレの水を流す際の「プルーム現象(plume phenomenon)」と呼ばれる現象をご存じでしょうか。これは、便器の水を流すときに、目に見えないほどの小さな水滴が空気中に舞い上がる現象のことです。この水滴には、便器内の雑菌(大腸菌群など)が含まれている可能性があり、それが歯ブラシやコップ、歯磨き粉などに付着するリスクがあります。
2. カビ・湿気による歯ブラシへの影響
多くのトイレは浴室と隣接している、あるいは窓が小さく換気が不十分な場合があります。そのため、湿気がこもりやすく、カビが発生しやすい環境です。このような環境で歯ブラシを保管したり使用したりすると、歯ブラシ自体にカビや雑菌が繁殖する原因となることがあります。
3. 健康への影響
付着した雑菌を直接口に入れることで、消化器系の不調を引き起こすなど、健康に悪影響を及ぼす可能性もゼロではありません。特に免疫力が低下している時や、小さなお子さんの歯ブラシを共有している場合は注意が必要です。
どうしてもトイレで歯磨きする場合の注意点
やむを得ずトイレで歯磨きをしたい場合でも、できるだけリスクを減らすための対策を取りましょう。
1. 換気をしっかり行う
窓がある場合は開ける、換気扇を必ず回すなどして、室内の空気を入れ替え、湿気をこもらせないようにしましょう。
2. 便器のフタを閉めてから流す
水を流す際は、必ず便器のフタを閉める習慣をつけましょう。これにより、プルーム現象による水滴の飛散を最小限に抑えることができます。
3. 歯ブラシはカバーをする・別の場所に保管する
歯ブラシは、トイレ内にむき出しで置かないようにしましょう。
- 歯ブラシカバーを使用する: 使用しない時は、通気性の良い歯ブラシカバーを付けることで、空気中の雑菌の付着を防げます。
- 別の場所に保管する: 洗面所など、より衛生的な場所で歯ブラシを保管し、使う時だけトイレに持ち込むのが最も安全です。
4. 使用後は歯ブラシをしっかり洗う・乾燥させる
歯磨き後は、歯ブラシの毛先に残った汚れを流水でしっかり洗い流し、水気をよく切って乾燥させましょう。湿ったままだと雑菌が繁殖しやすくなります。
5. 定期的な歯ブラシ交換
歯ブラシは1ヶ月に1回を目安に交換することが推奨されています。毛先が開いていなくても、衛生面を考慮して定期的に交換しましょう。
6. トイレの清掃をこまめに行う
トイレを常に清潔に保つことも重要です。便器はもちろん、床や壁などもこまめに拭き掃除をして、雑菌の繁殖を抑えましょう。
まとめ:場所を使い分けて、健康を守ろう!
トイレでの歯磨きは、多くの人にとって心理的な抵抗があり、衛生面でのリスクも伴います。特に、水を流す際の雑菌の飛散は無視できないポイントです。
もし可能であれば、やはり**洗面所など、口に入れるものを扱うのに適した場所で歯磨きをすることをおすすめします。**やむを得ずトイレで歯磨きをする場合は、フタを閉める、換気を徹底する、歯ブラシの保管方法に気をつけるなど、ご紹介した注意点を守り、リスクを最小限に抑えましょう。
毎日の歯磨き習慣だからこそ、衛生面に気を配り、安心して快適なオーラルケアを心がけてくださいね。