海の未来を考える会議:IWC(国際捕鯨委員会)の役割と日本の新しい取り組み


「クジラを守る」という言葉を聞いたとき、多くの人が思い浮かべるのが「IWC(国際捕鯨委員会)」かもしれません。このIWCは、世界の海の未来とクジラの資源管理について話し合う、とても大切な国際機関です。

かつて日本も深く関わってきたこの委員会は、一体どんな役割を担い、どのような活動をしているのでしょうか? そして、クジラをめぐる世界の議論の中で、日本は今、どんな立場にいるのでしょう?

この記事では、IWCの成り立ちや目的、そして日本のこれまでの歩みと、これからのクジラとの関わりについて、わかりやすくご紹介します。


IWC(国際捕鯨委員会)って何?

IWC(International Whaling Commission)は、「国際捕鯨取締条約」に基づいて設立された、クジラ資源の管理に関する国際的な委員会です。主な目的は、クジラの資源を適切に管理し、持続可能な利用を確保することにあります。

しかし、長年にわたり、科学的な資源管理を目指す国々と、捕鯨そのものに反対する国々の間で、意見の対立が続いてきました。特に、商業捕鯨の一時停止(モラトリアム)をめぐる議論は、IWCの歴史の中で大きな焦点となってきました。

日本とIWC:過去から現在、そして未来へ

日本は、長い歴史の中でクジラを食料として利用してきた国であり、海の恵みを科学的根拠に基づいて持続的に利用するという基本的な考え方を持っています。この考えに基づき、日本はIWCに加盟し、クジラの資源管理に関する国際的な議論に積極的に参加してきました。

しかし、IWCが科学的な資源管理の原則から離れ、商業捕鯨の再開に向けた具体的な議論が進まない状況が続いたため、日本は2019年7月に国際捕鯨取締条約から脱退し、商業捕鯨を再開しました。

**「脱退したのに、もう関わらないの?」**と思うかもしれませんね。でも、そんなことはありません。日本は、条約から脱退した後も、国際機関との協力は続けるという方針を持っています。IWCには「オブザーバー」として参加するなど、科学的な知見に基づいたクジラ資源の管理に貢献していく意向を示しています。

IWC-POWER調査:クジラのデータを知る大切な取り組み

IWCと日本は協力して、**「北太平洋鯨類目視調査(IWC-POWER)」**という重要な調査を行っています。この調査は、2009年まで南極海で行われていたIWC/SOWER調査計画の成功をベースにして、2010年からは毎年夏に実施されています。

この調査の目的は、北太平洋に生息するクジラの種類や数、分布などのデータを集めることです。科学的なデータは、クジラ資源の現状を正確に把握し、将来にわたってクジラと人間が共存していくための、とても大切な判断材料となります。


まとめ:クジラと海の持続可能性を考える

IWCは、クジラ資源の管理を通じて、海の生態系全体の健康と、私たちの暮らしの持続可能性を考える上で欠かせない存在です。日本がIWCの条約からは脱退したとはいえ、クジラ資源を科学的に管理し、国際社会に貢献していくという姿勢は変わりません。

クジラという壮大な海の生き物と、私たちの未来のために、IWCの活動や日本の取り組みにこれからも注目していきましょう。

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