猫が近くに来るのに触ると逃げる!その謎を解き明かす理由と仲良くなる秘訣
公園や道端で、すり寄ってくる猫ちゃん。「あ、触れるかな?」と思って手を伸ばした途端、サッと逃げられてしまった…そんな経験、ありませんか?「なんで近くに来たのに!?」と、ちょっと切なくなってしまいますよね。
実は、この「近くには来るけど触ると逃げる」という行動には、猫ちゃん特有の心理が隠されているんです。今回は、その謎を解き明かし、猫ちゃんと心の距離をグッと縮めるためのヒントをたっぷりご紹介します!
猫が「近くに来る」のはなぜ?
まず、猫があなたの近くに寄ってくるのは、好意や好奇心がある証拠です。
- 警戒心は低い証拠: 猫は用心深い生き物なので、警戒している相手には近づきません。近くに来るということは、あなたに対して「危険はない」と判断している証拠です。
- 「何かくれるかも?」という期待: 人馴れしている猫の場合、食べ物をもらった経験から「この人、もしかしたら何かくれるかも?」と期待していることもあります。
- 好奇心: 「この人、どんな人だろう?」という純粋な好奇心から近づいてくることもあります。
- 安心できる場所: あなたの近くが、たまたま猫にとって安心できる場所だったり、日当たりの良い快適な場所だったりすることもあります。
このように、近くに来る行為は、あなたに対して決してマイナスな感情を持っているわけではありません。むしろ、**「気になる存在」**であることの表れなのです。
触ると逃げるのはなぜ?猫の複雑なホンネ
では、なぜせっかく近くに来てくれたのに、触ろうとすると逃げてしまうのでしょうか?ここには、猫ちゃんの複雑な心理が隠されています。
1. 「近づく」と「触られる」は別のサイン
猫にとって、近くに来ることと、触られることは、まったく別の行為として認識されています。
- 近づく: 相手を観察したり、安心できる距離を探ったりする行為。
- 触られる: 自分のテリトリーやパーソナルスペースに侵入される行為。
「近くには行ってもいいけど、触られるのはちょっと…」という境界線があるのです。
2. 「触り方」に恐怖や不快感がある
あなたの触り方が、猫にとって不快だったり、過去の嫌な経験を思い出させたりする可能性があります。
- 上から手が来るのが怖い: 猫は上から覆いかぶさるような動きを苦手とします。これは、捕食される本能的な恐怖からくるものです。
- 触られたくない場所がある: お腹や尻尾など、猫にとって触られたくない場所は多いです。そこを触られると、すぐに逃げ出したくなります。
- 急な動きが苦手: ゆっくりとした優しい動きなら大丈夫でも、急に手を伸ばしたり、バッと掴むような動きは、猫を驚かせ、逃げる原因になります。
3. 猫の気分や体調に左右される
猫も人間と同じで、その時々の気分や体調によって、人との関わり方を大きく変えます。
- 眠い、疲れている: 静かに休みたい時に構われると、逃げ出したくなります。
- 遊びたい気分じゃない: 遊びたい時に近づいてくることもありますが、触られること自体が目的ではない場合があります。
- 警戒心が強い個体: 過去に嫌な目に遭った経験があったり、元々警戒心が強い猫の場合、なかなか人に心を開きません。
4. あなたの匂いや気配に慣れていない
近くには来たけれど、まだあなたの匂いや存在に完全に慣れていない段階かもしれません。特に、普段接することのない人の匂いには、慎重になる傾向があります。
猫ちゃんと仲良くなるための秘訣!心を近づける接し方
「近くには来るけど触ると逃げる」猫ちゃんと、どうしたら仲良くなれるのでしょうか?大切なのは、猫ちゃんの気持ちを尊重し、焦らないことです。
1. 猫目線でゆっくり近づく
- しゃがむ・姿勢を低くする: 猫と同じ目線になることで、威圧感を与えず、安心感を与えられます。
- ゆっくりと: 急な動きは厳禁です。一歩ずつ、ゆっくりと近づきましょう。
2. 手の出し方に工夫を!「どうぞ」のサイン
- 下からゆっくり差し出す: 手のひらを下にして、指先を猫の鼻先に向かってゆっくりと差し出します。猫に匂いを嗅いでもらう「どうぞ」のサインです。
- 目を合わせすぎない: 目をじっと見つめるのは、猫にとって威嚇になることがあります。軽く目を逸らしたり、ゆっくり瞬きをしたりして「敵意はないよ」と伝えましょう。
3. 触る場所は「限定」!猫が喜ぶ場所を知る
最初は、猫が自分で「触ってほしい」と擦り寄ってくる場所だけを触るのが鉄則です。
- 顎の下、耳の後ろ: 猫が気持ち良いと感じやすいのは、顎の下や耳の後ろ、頬のあたりです。
- 背中や尻尾はNGが多い: お腹や尻尾は、猫にとって急所や敏感な場所なので、嫌がる猫が多いです。
4. 無理強いは絶対にしない!「おしまい」のサインを尊重
- 猫が離れたら追わない: 猫が体をよじったり、しっぽを振って「もうやめて」のサインを出したら、すぐに手を止めましょう。
- 短時間で切り上げる: 最初は数秒だけ触るなど、短時間で切り上げるのがコツ。「もっと触ってほしいな」と思わせるくらいがちょうどいいです。
5. 穏やかな声で話しかける
優しく、低いトーンの声で話しかけると、猫は安心します。「可愛いね」「いい子だね」など、穏やかな言葉を選びましょう。
6. おやつで信頼を得る
もし可能なら、猫用のおやつを少しだけあげてみましょう。良い経験を積み重ねることで、「この人は優しい」と猫が認識し、心を開いてくれるきっかけになります。ただし、与えすぎには注意し、アレルギーや体調に配慮しましょう。
まとめ:猫との絆は「理解」と「尊重」から
猫が「近くに来るけど触ると逃げる」のは、決してあなたを嫌っているわけではありません。彼らなりのルールや気持ちがある証拠なのです。
焦らず、猫ちゃんのペースに合わせて、彼らのサインを理解しようと努めること。そして、彼らの気持ちを尊重して接することで、きっと猫ちゃんとの心の距離は縮まっていくでしょう。あなたも、猫との素敵な絆を育んでみませんか?