停電で赤ちゃんが困ることと対策:家庭でできる安全・快適な備え方
突然の停電は、大人でも不安を感じるものですが、特に赤ちゃんがいる家庭では命や健康に直結する深刻な問題を引き起こすことがあります。
赤ちゃんは体温調節が未発達で、環境の変化に非常に敏感です。ここでは、停電時に赤ちゃんが困る代表的なケースと、その具体的な対策をわかりやすく解説します。
■ 停電で赤ちゃんが困ること
1. 室温の変化による体調不良
エアコンや暖房が止まると、室温が急激に上下します。
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夏の停電:室温が30度を超えると、赤ちゃんはすぐに熱中症や脱水症状を起こす危険があります。
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冬の停電:冷気で体温が奪われ、低体温症のリスクが高まります。
👉 対策:
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夏は窓を開けて風を通し、カーテンやアルミシートで直射日光を遮る。
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保冷剤をタオルで包み、ベビーベッドの近くに置く(※直接肌に触れさせない)。
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冬はブランケットやスリーパーを重ね、体温を保つ。
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室温の目安:夏は26〜28℃、冬は20〜22℃を意識。
2. ミルク作りができなくなる
電気ポットや電子レンジが使えないため、お湯を沸かせなくなることが最大の問題。
ミルクを適温で作れず、冷たい水をそのまま使うと粉ミルクが溶けません。
👉 対策:
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常温保存できる液体ミルクを数本備蓄しておく。
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魔法瓶にお湯を入れておくと、短時間の停電でも対応可能。
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粉ミルクを使う場合は、ガスコンロで湯を沸かす方法を確認しておく。
3. おむつ替えや授乳ができない暗闇
夜の停電時、真っ暗な中でのおむつ替えや授乳は危険です。
赤ちゃんの肌トラブルや、転倒・誤って手を滑らせるリスクもあります。
👉 対策:
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電池式ランタンやLEDライトを1つ常備。
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懐中電灯は片手がふさがるため、ヘッドライト型が便利。
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スマホのライトを使う場合は、光を直接赤ちゃんに当てないよう注意。
4. 冷蔵庫が止まり離乳食が傷む
離乳食や母乳を保存している冷蔵庫・冷凍庫が止まると、食材がすぐに傷んでしまいます。
👉 対策:
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離乳食は小分け冷凍+クーラーボックスで一時保存できるように。
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停電が数時間以内なら、冷蔵庫の扉を開けないようにして温度を保つ。
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保存できない場合は、市販のレトルト離乳食を非常用として用意しておく。
5. 湿度の変化で肌トラブルが起きる
加湿器や空気清浄機が止まると、空気が乾燥しやすくなり、肌荒れや鼻づまりが起きやすくなります。
👉 対策:
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洗濯物や濡れタオルを部屋に干すことで簡易加湿。
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ワセリンや保湿クリームで肌の乾燥を防ぐ。
6. 不安と泣きやまないストレス
停電中は暗闇や音の変化に敏感な赤ちゃんが不安で泣き続けることがあります。
大人の焦りも伝わりやすく、さらに泣きやまなくなる悪循環に。
👉 対策:
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落ち着いた声で話しかけたり、優しく背中をトントンして安心させる。
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音楽が流せない場合は、子守唄やお母さんの声がいちばんの安心要素。
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明かりが戻るまでは、赤ちゃんを抱っこして安心感を与える。
■ 停電時の赤ちゃん対策チェックリスト
| 対策項目 | 準備ポイント |
|---|---|
| 液体ミルク | 常温保存タイプを3〜4本常備 |
| お湯の確保 | 魔法瓶+ガスコンロ |
| 非常食 | レトルト離乳食・ベビースナック |
| ライト | ランタン or ヘッドライト |
| 体温調整 | 保冷剤・毛布・スリーパー |
| 飲み水 | 赤ちゃん用の軟水を数本ストック |
| 保湿対策 | ワセリン・濡れタオルで加湿 |
| 緊急連絡先 | 小児科・自治体・家族の電話番号を控える |
■ まとめ:赤ちゃんの命を守るのは「事前準備」
赤ちゃんにとって停電は、小さなことが命に直結する大きなリスクです。
突然の停電でも慌てないように、普段から
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常温ミルク・水・ライトの備え
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部屋の換気と温度管理方法の確認
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停電を想定した授乳・おむつ替えのシミュレーション
をしておくことが重要です。
停電時でも「赤ちゃんを安全で快適に守る行動」を取れるよう、家族全員で防災意識を共有しておきましょう。