なぜ雷で停電するの?落雷による停電のメカニズムと対策を徹底解説!


「ゴロゴロ…ピカッ!…あれ?電気が消えた…」

夏の夕立など、雷が鳴り始めると、突然停電になったり、一瞬だけ電気が消える**「瞬停(しゅんてい)」**が起きたりすることがありますよね。

でも、なぜ雷が落ちると電気が止まってしまうのでしょうか?

今回は、雷が原因で停電が起きるメカニズムを分かりやすく解説し、大切な家電やデータを守るための具体的な対策をご紹介します。


落雷による停電・瞬停のメカニズム

雷が原因で電気が止まる現象は、大きく分けて2つのパターンがあります。

メカニズム1: 雷が電力設備に直撃する

雷が電柱や送電線、変圧器などの電力設備に直接落ちると、その強力なエネルギーによって設備が故障し、停電を引き起こします。

  • 停電: 設備が物理的に損傷した場合、復旧までに時間がかかり、長時間の停電になります。

電力会社は、雷を避けるための避雷針を設置したり、絶縁性能の高い設備を使ったりして対策をしていますが、すべての落雷を防ぐことは難しいのが現状です。

メカニズム2: 雷が近くに落ちて「雷サージ」が発生する

雷が直接落ちなくても、近くの地面や送電線に落ちるだけで、**「雷サージ」**という現象が発生します。

雷サージとは、雷の放電によって発生する、瞬間的な異常な高電圧・大電流のことです。この雷サージは、送電線や通信ケーブルを伝わって、私たちの家の中に侵入してきます。

  • 瞬停: 雷サージが電力線に侵入すると、安全のために電力会社が自動で電気を止める**「自動再送電」**の仕組みが働きます。数秒以内に再び電気が送られるため、一瞬だけ電気が消える瞬停として認識されます。

  • 家電の故障: 雷サージがパソコンやテレビなどの精密機器に入り込むと、内部の電子回路を破壊し、故障の原因になります。


雷による停電を防ぐための具体的な対策

雷による停電や瞬停は、個人の力で完全に防ぐことはできませんが、大切な機器を守るための対策は可能です。

対策1: コンセントを抜く

雷が鳴り始めたら、パソコン、テレビ、冷蔵庫などのコンセントを抜くのが最もシンプルで確実な対策です。特に雷が接近していると感じたら、すぐにコンセントからプラグを抜きましょう。

対策2: 雷サージ対応の電源タップを使う

コンセントを抜くのが難しい場合は、「雷サージ対応」と書かれた電源タップ(雷ガード付き電源タップ)を使うのがおすすめです。雷サージを吸収してくれるので、接続している機器を保護する効果があります。

対策3: 停電時に備えておく

万が一の停電に備えて、日頃から以下のものを準備しておくと安心です。

  • モバイルバッテリー: スマートフォンやタブレットの充電に。

  • 懐中電灯: 部屋の明かりを確保するために。

  • ポータブル電源: ノートパソコンや小型家電を動かすことができます。

まとめ:雷が鳴ったら「コンセント」に注意!

雷による停電は、**「設備への直撃」「雷サージの発生」**という2つのメカニズムによって引き起こされます。

特に、家電の故障に繋がる雷サージは、身近な脅威です。

雷が鳴り始めたら、「コンセントを抜く」という簡単な行動を心がけるだけで、大切な機器を守ることができます。

ぜひ、この知識を活かして、雷の季節も安心して過ごしてくださいね。

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