落雷による停電の仕組みと復旧の流れ|知って安心の基礎知識
夏場の夕立や台風シーズンになると増える「落雷による停電」。突然真っ暗になったり、家電が止まってしまうのはとても不安ですよね。ここでは、落雷で停電が起きる仕組みと、電力会社による復旧の流れをわかりやすく解説します。
落雷で停電が起きる仕組み
1. 送電線や変電設備への直撃
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落雷が電線や変電所に直接当たると、強力な電流が流れ込み、設備が一時的に保護装置で遮断されます。
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遮断により送電が止まり、地域全体が停電することもあります。
2. 誘導雷による障害
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落雷が近くの地面や建物に落ちても、強い電磁波の影響で電線に過電流が流れることがあります。
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このとき家庭用ブレーカーが作動したり、精密機器が故障する場合もあります。
3. 瞬停(瞬間的な停電)
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落雷の衝撃で一瞬だけ送電が遮断され、照明が一瞬消える・パソコンが再起動するといった現象が起きます。
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数秒以内に復旧するため「停電とは気づきにくい」ケースもあります。
落雷停電から復旧する流れ
① 保護装置の作動
落雷による異常電流を感知すると、変電所や送電設備にある遮断器が作動して送電を一時停止します。
👉 この段階で地域が停電になります。
② 電力会社による自動復旧
多くの場合、遮断器は数秒〜数分で自動的に送電を再開します。
👉 一瞬の「瞬停」で復旧することが多い理由です。
③ 設備点検と障害箇所の特定
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被害が大きい場合、電力会社が巡回や遠隔監視でトラブル箇所を特定します。
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電線の断線や変圧器の損傷などが見つかれば、現場で修理が行われます。
④ 完全復旧
修理が完了次第、送電が再開されて停電が解消します。
👉 被害が広範囲の場合は数時間以上かかることもあります。
家庭でできる落雷停電対策
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雷サージ対応タップを使う:パソコン・テレビなど精密機器を保護
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非常灯や懐中電灯を備える:突然の暗闇でも安心
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冷蔵庫は開閉を控える:停電が長引いた場合でも食品を守る
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スマホを常に充電しておく:停電中の情報収集に必須
まとめ
落雷による停電は、
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直撃雷や誘導雷で送電設備に異常が起きる
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保護装置が作動して送電が遮断される
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自動復旧または電力会社の点検・修理で復旧
という流れで進みます。
多くは数分以内に復旧しますが、被害が大きいと長時間停電になるケースもあります。日頃から雷シーズンに備え、サージタップや非常用品を用意しておくと安心です。